松岡茉優主演『勝手にふるえてろ』がめちゃくちゃ面白い！映画の評価・こじらせ女子の恋愛の仕方

松岡茉優さん主演『勝手にふるえてろ』がめちゃくちゃ面白い！今見終わって2分で書いているのでまだ熱が冷めていません。年間100本以上映画を見る私ですが、久々に日本映画（アクション以外）でグッときました。感動のグッよりは考えさせられる方のグッに近いです。興奮冷めやらぬ前に色々書いていきたいと思います！ネタバレ要素が含まれるのでまだ見ていないか方は気をつけてください！

あらすじ

24歳のOLヨシカは中学の同級生"イチ"へ10年間片思い中!過去のイチとの思い出を召喚したり、趣味である絶滅した動物について夜通し調べたり、博物館からアンモナイトを払い下げてもらったりと､１人忙しい毎日。そんなヨシカの前へ会社の同期で熱烈に愛してくれる"リアル恋愛"の彼氏"ニ"が突如現れた!!「人生初告られた!」とテンションがあがるも､いまいちニとの関係に乗り切れないヨシカ。”脳内片思い"と"リアル恋愛"の２人の彼氏、理想と現実、どちらも欲しいし、どっちも欲しくない…恋愛に臆病で、片思い経験しかないヨシカが､もがき､苦しみながら本当の自分を解き放つ!!

（Amazon Prime Video より引用）

なんといっても主演の松岡茉優が可愛い！約2 時間の上映中ずっと可愛い！綺麗！

『ちはやふる』や『リトルフォレスト』での好演さることながら、今作でも最高の演技を見せてくれます。特に”二”と別れた後の家での迫真の早口シーンは思わず口を開けて見ていました。この別れるシーンは会社の親友クルミに非常にムカつきましたね。いますよねああいう人。恋愛だけが生活の基盤で、友達の恋愛を応援するようでいて、うっかり秘密まで暴露しちゃうような人。自分は良かれと思ってやっているつもりでも、実は裏目に出ていること。それを特に悪気と感じず、これから先も恋愛をし続けるんでしょうね。『グレート・ギャツビー』に出てくる言葉で「女の子は”美しきお馬鹿さん”が一番」というものがありますがクルミはまさにこれに当てはまる女性なんじゃないでしょうか。ジェンダー論的に批判されそうですが。

世の中や人の行動を深読みして考えすぎてしまうヨシカに終始共感しまくりでした。そんなヨシカとふわっと生きている周りの人との対比が印象的です。ヨシカは鳥瞰型で周りの人たちは近視型です。俯瞰で物事を見るヨシカにいつしか自分を重ね合わせて見ていました。

この映画の面白い点として、多くの手法を使用しているところです。最初からどこか違和感を持つ町の人たちとの会話や、描かれていないところでの時間軸、突然松岡さんが歌い出したり。色々盛り込みすぎてごちゃごちゃになりそうですが、全くそうじゃありません。綺麗にピタッとおさまっています。消化不良を起こすことなく絶妙のハーモニーを生み出しています。邦画にありがちな、だらだらと日常を描く系の映画とは全然違います！

松岡茉優さんは大好きな女優ですが、今作で震えたのは”イチ”役として北村匠海くんが出てきたことです。前情報で松岡さんしか知らなかったため、嬉しい誤算で舞い上がりました。北村くんは歳が近いこともあって若手俳優の中でも好きな方なんですよね。出演時間はあまり多くなかったんですが存在感抜群でした！

あと、釣りおじさん役に古舘寛治さんは濃いって！笑

一気に古舘さんに持ってかれますもん！

とはいえ、最後までどうなるどうなる〜とドキドキしていました。”イチ”にいくか、”二”と付き合うのか。一歩踏み出す勇気をほんの少しだけくれる、何度も見返したくなる心地いい映画でした。好きなセリフは「こちとら10年コースで恋愛やってんだよ」です。